昭和生まれオタクの生活

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【ゲームプレイ感想】魔導物語A・R・S シェゾ編 ~○年越しにはじめまして

小学生の頃からの好きなキャラであり、私をオタクの道に走らせた元凶であるキャラクターがぷよぷよ魔導物語シリーズでおなじみのシェゾ・ウィグィィです。
そんな彼のルーツを知ることができるゲーム、魔導物語A・R・Sのシェゾ編を先日ようやくクリアしました。


今回プレイしたのはこちらの復刻版です。(発売時にふつうに買ったのに今まで積んでた)

www.amusement-center.com

魔導物語A・R・SはもともとはPC-98という古いパソコンのゲームです。
昭和生まれの私でさえ、家にはじめて置かれたPCはWindows95(1995年という意味の95)でしたからね。

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復刻版ARS(左)とPC-98版ARS(右)のパッケージ画像

ドハマリしていた当時はぷよぷよSUN~コンパイル和議申立後くらい、全盛期から零落までをリア小中で見守るとかいう「情緒…大丈夫か…?!」みたいな状態だったのですが、もちろん当時もどうにかしてPC-98を手に入れ、ARSのソフトも入手してました。
セーブするたびフロッピーディスクも入れ替えて、キーボードのみで操作する…当時まだPCが普及していなかった時代でも、そこまでするのに流石に幼かった私は耐えきれず…途中で挫折してしまいました。

 

シェゾのファン界隈でも、当時の時点でARSを実際にプレイした人は少なかったのではないかと思います。

ニコニコ動画youtube等の動画サイトが普及するまで、「シェゾの過去を知ることができる」「シェゾという(作品によって扱いが異なりすぎるブレブレの)キャラクターのルーツを知ることができる」この作品を知る手段はファンが書いた攻略記事(とゲーム中テキストの書き写し)やファンによる非公式ノベライズ、あるいは公式二次である「新・魔導物語3」と「真・魔導物語シリーズ」での断片的な描写しかありませんでした。

 

シェゾというキャラクターを構築する欠かせない要素の「闇の魔導師」と「闇の剣」。
その要素をシェゾが持つに至った経緯を書いたのがこの魔導物語A・R・S。
先代の闇の魔導師であるルーンロードと、「意志を持つ魔剣」としての闇の剣。
この2つはなんと私が知る限りゲーム作品ではこの魔導物語A・R・Sにしか登場していません。(闇の剣はシェゾがいつも持っていますが、本人(剣)が意志を持って行動し喋るのはARSのみです)

 

それでもシェゾ関連の二次創作にはルーンロードが出てきたし、しゃべる闇の剣もいました。皆がその設定を知っていて当たり前でした。

 

…今考えるとかなりクレイジーな状況だなこれ!!!

 

実際は商業ノベライズ2作の影響が強いと推察されますが、この2作品の闇の剣の基本の口調がARSのゲーム本編の闇の剣の口調と違うというのは調べれば簡単にわかる話です。
(当時最も知名度が高かった=ファンの認識のスタンダードであったであろう新魔導3巻の設定を真魔導のほうが採用したのでは…と邪推できますが)


そんなわけで今回クリアして初めて生(?)のルーンロードとしゃべる闇の剣に会いました!

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初めての生ルーンロード

公式二次創作やら二次創作ではめちゃくちゃ会ったことあるけど原作でははじめまして、ルーンロードさん!!

 

礼儀正しくインターホンを鳴らしてルーンロード直々に入室の許可を頂きます。

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ちゃんとインターホン押して住人の許可を得てから部屋に入るRPG主人公の鑑

ルーンロード戦といえばの有名な戦闘中の台詞。

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ラスボス戦中に会話が挿入されます

ターン制バトルの最中にルーンロードから「シェゾと闇の魔導師の運命」が語られます。私がプレイしたことのある他の魔導物語Windows95以降のもの)ではこういうのなかったんですが、当時からメジャーな手法だったんでしょうか。私はテイルズオブジアビスで戦闘中に会話が入るのにいたく感動した思い出があるんですが、そういえばそのずっと前からこういう演出があった&存在を知っていたと思うと、なんだかしみじみしますね。(ボイスこそないテキストのみですが…)

 

ARSのシェゾ編には「シールド」という使うと数ターン無敵になるすごいつよいアイテムが存在します。シールドを貼りながらダイアキュート4回がけしたアレイアードをぶちこもうとすると…

なんか装備してる闇の剣とてのりぞうが勝手にルーンロードにダメージを与え続け…

いや私まだダイアキュートしか…

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ルーンロードを倒した画像

何もしてないのに勝手にラスボスが死んだ…(困惑)

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シェゾファンの間ではとても有名なルーンロードの最期の台詞

シェゾ・ウィグィィ少年はどうやらルーンロードを倒して闇の魔導師を継承する運命から逃れられないようです。(そういう話じゃない)


時系列は遡りますが闇の剣もてのりぞうが粘液でぬるぬるにしながら倒しました。かわいそう。

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闇の剣がかわいそうな画像

昔の魔導物語は装備品の杖等が喋るんですが、まさか闇の剣も装備するとボイスつきで喋るとはね…なかなかのイケメン声でした。

 

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サブイベに出てくるものすごく濃い謎キャラの画像

あとなんか全然本筋に関係ない異様に濃いキャラに困惑したりしてました。マジで本筋に関係ないのに謎のすごい動くムービーまでついてるとかいう謎っぷり。

 

 

ゲームデザインとして感心したところ。

 

シェゾの代名詞である魔法「アレイアード」の取得イベントがあるんですが、これが「戦闘でファイヤーの呪文を使い続けていると、何も書かれていない巻物にあぶりだしで文字が浮かんでくる」というもの。

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古典的な手法で封印されている古代闇魔導

この巻物を入手するフロアで出てくる敵はドッペルゲンガー(シェゾの見た目そのまま、使う呪文も同じというキャラクター。特別な敵というわけではなく無限湧きする雑魚)(昔のゲームなので容量削減の面もありそう)。ドッペルゲンガーはアイスストームを主に使ってくるので、こちらは自然とファイヤーの呪文を使うことになります。(シェゾ編はアレイアードを覚えるまでは攻撃呪文はファイヤーかアイスストームの二択)
そしてこのドッペルゲンガー、攻撃力は弱いがHPがどうやらかなり多い。なので自然と戦闘がファイヤーとアイスストームの撃ち合いになる。
「鏡の迷宮」というのがコンセプトのシェゾ編で、シェゾの鏡写しである敵と呪文の撃ち合いをして得られる最強魔導。
テンションめちゃくちゃ上がりました。

 

またシェゾはアレイアード以外の呪文を最初からすべて覚えている状態でゲームがスタートします。覚えている呪文は歴代作でいうならアルルが使っているものとほぼ同じ。
ARSでのシェゾは「魔導学校に通っている成績優秀な学生で、修学旅行の真っ最中」という設定なので、アルルが使うような魔法を最初から全部使える、ということで彼の優秀さが感じられます。

 


苦戦したところ。

 

昔のゲームあるあるだと思いますが全体的に容赦がないです。
最初のフロアの雑魚に普通に殺されます。何回ふたごのケット・シーに殺されたかわからん。
もちろん次のフロアに行ってもふつうに死にます。ぞう大魔王にアレイアード4回避けられて死んだときは気が狂いそうになりました。
レベルアップするたびにセーブ必須レベルです。

謎解きについてもまず最初のフロアから3階層股にかけた大規模なギミックを解く必要があります。Windows95以降の魔導物語しかやったことがないのでそのノリでプレイしたらめちゃくちゃ苦戦しました…。
これでARSの中で一番難易度が低いらしいからびっくりだよ…。

 


BGMの話。

 

きいたことのあるBGMばっかりでびっくりしました!(笑)
ダンジョン序盤が「魔導師の塔」の1~6階のBGM、中盤が「魔導師の塔」の7~8階のBGM、終盤が「はちゃめちゃ期末試験」のファントムゾーンの曲という知ってる曲の連続で「元はARSだったのか!」と感動。
また闇の剣戦、ルーンロード戦の戦闘BGMがめっちゃ熱くて最高です。
今の音源でアレンジされたの聴きたい~!


幼かった私がなんとかARSとPC-98を手に入れて途中で投げ出したあの頃から月日は流れ、最新のWindows環境でARSがプレイできるようになりました。
今となってはリア小中のときに私が何度も繰り返し遊んだ「はちゃめちゃ期末試験」や「魔導師の塔」のほうがプレイ困難になってしまっています。実際私もそれらのゲームのディスクを処分してしまったので、もう遊べません。
これらの魔導物語も復刻してほしいなと思います。